
制作側からみれば、不動産広告はおいしい
二十五の年から念願だった広告のコピーライターを始め、以来、二十一年もの間頑張ってきました。最近はめっきり広告の仕事も少なくなりましたが、まだまだ諦めたわけではありません。いつでも仕事を受け入れる体制を整えています。もっとも年だけ年々増すばかりで、これだけはどうにもなりませんが。悲しいですね。
十五年ほど前に不動産広告だけを扱った制作会社に勤めていた時期があります。その会社に入るまで、私は不動産の物件広告など手がけたことがありませんでした。ですから一応はコピーライターとしての経験はあったのですが、こと不動産にかけてはまったくの素人だったわけです。これはかなり深い仕事でした。
不動産広告専門の制作会社といえば、やはり仕事が流れてくる代理店は、その専門代理店です。ですから不動産と言っても大手のものばかりです。私たちの仕事は、この代理店の営業マンとディレクターを中心に制作して行きます。私が担当していたのは、分譲マンションの広告でした。
よく新聞に入っているチラシがあります。いろんな分譲マンションが紹介されていますね。まさにあれを作っていたのです。こうした物件の広告は、まず社内資料というものを作ります。コンセプトブックとも言いますが、物件の大体の概要をまとめたものです。これから始まります。
それからパンフレットや図面集の作成。これがけっこう時間がかかります。やはりパンフレットというものはキレイで分かりやすいものが最上ですから、少し手間暇もかけなくてはいけんませんから。それが完成したら、今度はデビュー広告です。ほとんどの場合、新聞広告を使います。そしてサイズもやや大きめの十五段広告。場合によっては三十段ということもあります。ここはキャッチフレーズがものをいいます。
それが終わりますと、今度はモデルルーム集客のチラシ広告を打つことになります。これは度々つくられますので、あまり時間にも余裕がありません。あまりにも物件が売れないようなら、クリアランスということで、何度もチラシを出すこともあります。こう考えますと、不動産広告って、たくさん仕事があるのですね。